いよいよ、鬱陶しい季節がやってきました。
毎年、梅雨の時期になると、なぜかどうしてもやる気がでなかったり、身体がむくんだり、なんとなく怠いといった症状を感じる人が多いのではないでしょうか?
今日は、 そんな梅雨時期も前向きで元気に過ごすためのアイディアを、ヨガインストラクターの鯨岡沙瑛さん(@whale._.sae)に、伺いました。
目次
- 梅雨時期に体調不良になりやすい理由
- 梅雨の体調不良の予防対策
- 【神経バランスを整える】ナディショダナ(片鼻呼吸)
- 【呼吸が深くなってよく眠れる】半円のポーズ (アルダマンダラアーサナ)
- 【むくみ防止】ハッピーベイビーのポーズ(アーナンダバラーサナ)
- 【身体も脳もリフレッシュ】屍のポーズ(シャヴァーサナ)
- 最後に-セルフケアの時間を作ろう!
梅雨の時期に体調不良になりやすい理由
どうして梅雨時期は、やる気が出なかったり、調子が悪いのでしょうか?
その原因の1つに、温度差や気圧差などが関係しており、「季節病」や「気温病」と呼ばれることもあります。これらは湿度が高くなる影響から身体にも余計な水分をため込みやすくなり、それが全身の「むくみ」となって怠さや疲労感を引き起こすとされています。
また低気圧が続くと「ヒスタミン」という炎症物質(発痛物質)の分泌が多くなり、肩こりや偏頭痛、関節痛などがひどくなる場合もあると言われています。
実はどんよりとした日が続き雨で気圧が低くなると、気が付かないうちに呼吸も浅くなりがちで、そうした呼吸はダイレクトに自律神経に影響を与え、さまざまな不調を引き起こす可能性があるのです。
雨の日は、自律神経の中の副交感神経と呼ばれる神経が優位になりやすいので、交感神経を刺激するようなヨガポーズや呼吸法で、自律神経のバランスを整えてあげると過ごしやすくなります。また血流をよくし、身体のむくみをしっかりとってあげることで身体が楽になります。
梅雨の時期の体調不良を放置してしまうと、夏バテ・夏冷え・食欲不振・熱中症などの症状が出やすくなりますので、今の時期にしっかりと改善していくことが大切です。
梅雨の時期の体調不良の予防対策
ここでは簡単に予防対策についてまとめてみました。
一度、ご自身の生活が全てクリアしているかどうかチェックしてみて下さい。
☑栄養バランスの良い食事を心がけている
☑しっかりと睡眠がとれている
☑生活のリズムが整っている
☑適度な運動を行っている
☑リラックスする時間を作れている

おすすめの呼吸法:ナディショダナ(片鼻呼吸)
ナディショダナは片鼻呼吸の一種ですが、特徴は左と右の鼻を交互に使いながら呼吸をする点です。サンスクリット語で、ナディーとは「気の通り道」、ショーダナとは「浄化・清める」という意味があります。つまり、気の通り道を清める呼吸です。
息を吸うことで交感神経を、息を吐くことで副交感神経を刺激しており交感神経と副交感神経を交互に刺激していくことで、偏りがちな神経のバランスをとるように働きかけることが可能になるのです。
それでは早速実践してみましょう!
【準備】まず、右手の人差し指と中指を折り曲げ、手のひらが内側に向くように顔の前に置きましょう
【実践】下の1から5を繰り返し行います。
- 親指で右の鼻を押さえ、左の鼻から息を吸います。
- 吸い切ったら、薬指で左の鼻を押さえ、親指を放し、右の鼻から吐きます。
- 吐き切ったら、そのまま右から吸います。
- 吸い切ったら、親指で右の鼻を押さえ、薬指を放し左の鼻から吐きます。
- 吐き切ったら、そのまま左の鼻から吸います。
この呼吸法を5~10分程度、行ってみて下さい。
より空気が吸いやすく、深い呼吸ができるようになっていることを実感できると思います。
半円のポーズ(アルダマンダラアーサナ)
さて、ここからは梅雨の時期に行いたいおすすめポーズ。その1は半月のポーズです。
脇腹や肩まわりの筋肉をほぐすことで深い呼吸ができるようになり、心身のリフレッシュ効果が期待できるだけでなく、睡眠の質も向上します。
- 四つん這いの状態からスタート。
- 両脚のつま先を立て、左のつま先を90度外側に置きます。
- 右脚をまっすぐ後ろに伸ばします。
- 右脚の踵を内側におろし、骨盤とおへそを正面に向けて、右腕を上げていきます。左手と右の足先が一直線に並ぶようにします。
- 体側を伸ばし、胸が自然と開いていくのを感じながら、ポーズをキープして何回か呼吸をしましょう。
- 反対側も同様に行いましょう。
ハッピーベイビーのポーズ(アーナンダバラーサナ)
梅雨時期におすすめのヨガポーズその2は、ハッピーベイビー。
股関節、腰、お尻まわりのストレッチや、疲労回復、自律神経を整える効果、リラックス効果、むくみ解消、腰痛緩和などが期待できます。
- 仰向けになり、両膝を胸の前で抱えます。
- 胸幅に膝を開き、膝下を天井方向に上げ、足首を直角に曲げます。
- 足の内側から手を入れて、足裏をつかみましょう。(足の外側から腕を回し、足を掴んでもOKです。)
- 腰が浮いてしまわないように尾骨を床に戻して背筋を伸ばし、首、肩の力は抜きます。
- 気持ちよくストレッチされている場所で呼吸を数回行いましょう。
屍のポーズ(シャヴァーサナ)
梅雨時期に取り入れたいのヨガポーズ最後は、心身共にリラックスしたいときに最も効果的なポーズです。自分の力や思考を手放し「無」の状態を感じていきます。また疲労回復、脳の休息、副交感神経も優位になります。究極のリラクゼーションポーズを是非、習得してください。
- 仰向けになり、脇の下にこぶし1個分のスペースを空け、手のひらは天井に向け、両手を体側に置きます。
- 両脚はリラックスできる脚幅に開きます。(腰幅でもマット幅でもOK!)
- 肩や腰、体の背面をマットに預けるように下ろして全身の力を抜いて、顎を軽く引いて目を閉じましょう。
- 手や足の指先、顔のパーツ一つ一つも力を抜いて、頭の中、体の中のすべてを脱力していきます。
- 5~15分程、行いましょう。
最後に- セルフケアの時間を作ろう!
1日の中で5分だけでも良いので、今回ご紹介した呼吸法やヨガをする時間を作るところから始めてみてください。自分の身体は自分にしか分からないので、セルフケアはとても大事なことです。
これから訪れる夏をより元気に過ごすためにも、梅雨の時期に体調を崩さないようにしっかりと対策していきましょう。
プロフィール
ヨガインストラクター兼会社員
立教大学スポーツウエルネス学科卒業。
新体操競技歴17年、全日本新体操クラブ団体選手権大会第4位。
社会人になってからヨガに出会い、ケンハラクマ主宰のIYCにて「きれいになるヨガ」の免許を取得。主に疲労回復(肩こり・腰痛)、美容(代謝UP・ダイエット・骨盤矯正)など健康維持のためのプログラムを行っている。
現在は、大学、整骨院、パーソナルレッスン、出張ヨガなど首都圏で活動中。
YESヨガアンバサダー。ヨガジャーナルフレンズとして雑誌ヨガジャーナルでも活躍されています。
インスタグラム:whale._.sae
鯨岡沙瑛さんの他の投稿「ヨガの健康効果と身体が硬い方にもできるヨガポーズ4つ」もぜひチェック! 沙瑛さんの記事を全部見る >>